
今年2025年は、山形で果樹の栽培が始まって150周年。周年記念を盛り上げるべく、山形・東京・大阪・台湾など各地で、年間を通してたくさんの魅力的なイベントが開催されます!
まずは、山形県内で行われる「やまがたフルーツ150周年」を象徴する、二つの大型イベントを紹介します。
6月6日(金)・7日(土)さくらんぼメモリアルフェスタ
「やまがたフルーツ150周年」を盛り上げるイベントのひとつとして、さくらんぼシーズンの訪れを告げる「さくらんぼメモリアルフェスタ」が山形県郷土館「文翔館」で、6月6日(金)・7日(土)に開催されます。
記念式典では、果樹農業を学ぶ学生からの未来宣言や、知事から子どもたちへのさくらんぼ贈呈式など、果樹文化の継承に向けたメッセージが発信されます。もちろん「食」の楽しみも充実しています。飲食ブースでは、さくらんぼをはじめとする県産フルーツを使ったスイーツや、フルーツを使ったクラフトビール、ワインなど、山形ならではの味わいが堪能できます。
注目は「流しさくらんぼ」。山形県各地で行われている地元の定番です。流しそうめんのように、竹筒にさくらんぼを流してすくって楽しみます。涼しげな水の音と赤い果実が流れる光景は、SNS映えも抜群です。
詳しい情報はこちらをこちらをご覧ください。
8月9日(土)・10日(日)「やまがたフルーツEXPO」

8月9日(土)・10日(日)には、山形市のビッグウイングで「やまがたフルーツEXPO」が開催されます。このイベントは、「見る・学ぶ・食べる・買う・楽しむ」がすべて詰まった、果物好きはもちろん、親子連れや観光客まで幅広い層が楽しめる内容となっています。
「未来の果樹園展」では、全国の大学・研究機関、農機メーカーと連携し、受粉用ドローンや運搬ロボットなどの最新技術を展示。来場者は、果樹産業のこれからの姿を体感しながら想像することができます。「フルーツ・デザイン展」では、東北芸術工科大学によるフルーツを使ったグッズやアート作品が展示・販売され、フルーツの可愛らしい造形を楽しむことができます。「フルーツ・サイエンス」ショーでは、小・中学生向けに、科学の視点から果物を学べるプログラムが用意されています。会場には「フルーツ・グルメマーケット」が登場して、すもも、桃、ぶどう、スイカなど季節の果物のほか、ジュースやスイーツ、フルーツビールやワインも提供されます。さらに、工芸品や農機具の販売など買い物も楽しむことができます。
未来の果樹園を体感しながら、五感全てでフルーツを楽しめる2日間。山形の夏の魅力を、ぜひ会場で味わってみてください。
「やまがたフルーツ150周年」に関連したその他の注目イベント
各地で展開される多彩なイベントは、一つの記事では紹介しきれないほど盛りだくさん。今回はその中から、特に気になったイベントをピックアップしてご紹介します。
6月2日~8月31日|山形
150!やまがた旬スイーツめぐり
山形県産フルーツを使った、限定の特別スイーツが、150周年にちなみ、税込み1,500円でご提供。参加店舗やInstagramキャンペーンの詳細はこちらからご確認ください。
6月21日(土)|東京
青山ファーマーズマーケット出展
東京で「流しさくらんぼ」を体験できる貴重な1日!家族連れやフルーツファンにおすすめの週末イベントです。
6月下旬|山形
やまがた紅王大玉コンテスト(開催日未定)
直径500円玉を超える⁉ 山形生まれのプレミアム品種「やまがた紅王」の大きさを競うコンテスト。あなたのさくらんぼ観がきっと変わります。
▼昨年のイベントの様子
7〜8月|台北市内
台湾でのアフターヌーンティーフェア(開催詳細未定)
台湾の高級ホテルにて、山形県産フルーツを使ったオリジナルアフタヌーンティーセットを提供。海外でも山形の美味しさが花ひらきます。
他にもたくさんのイベントが開催されます!詳しくはこちらの公式ウェブサイトをご覧ください。
「やまがたフルーツ150周年」にこめた想い
現在、山形の農業が直面している大きな課題のひとつが「担い手不足」です。特に果樹農業は、米づくりのように機械化が進みにくく、作業の多くが手作業に頼らざるを得ません。高齢の農家がリタイアするとその分の生産量が減り、なかには庭先に数本の木を植えて細々と続けていた農地が、跡継ぎがいないまま放棄されてしまうケースも少なくないそうです。
そうした中、山形県では次世代の育成にも本気で取り組んでいます。
県立の農林大学を新設し、栽培技術だけでなく農業経営にも取り組み、優良農家への研修などを行っています。放棄地になった農地を県や市が買い上げてトレーニングファームとして運用して、独立を支援する仕組みも整えられています。
「やまがたフルーツ150周年」も山形が育んできた果物文化を祝うと同時に、これからの未来を見据えた取り組みでもあります。今回の周年事業は、単なる節目ではなく、“次の50年”へとつながる、新たなはじまりでもあるのです。