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天然のスポーツドリンク!ココナッツジュースのパワーがすごい

Mako

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Mako
旅行マニア

最近の日本の夏は、びっくりするほどの暑さ!
数年ぶりに7月の日本に滞在している私は「あれ?日本の夏ってこんなに暑かったっけ?」と驚きます。
「常夏」とはどこかの南の島や国の気候を表現するのに使う言葉ですが、今の日本は「常夏」「亜熱帯」と言っても良いのではという気にさえなってきます。

そんな異様なまでに暑い夏を乗り切るために熱中症対策は欠かせず、こまめにドリンクを飲むことを心がけている方も多いのではないでしょうか?
私もその1人ですが、こんなに暑いとマレーシアのココナッツジュースが恋しくなります。

実は、ココナッツジュースは素敵な魅力がいっぱい!
マレーシア人が日頃から飲み親しんでいるココナッツジュースについてご紹介します。

ココナッツジュースのイラスト

ココナッツジュースは、一年中暑いマレーシアでは、日常的に飲まれています。
フードコートではほとんどの場所でオーダーできますし、道端でココナッツが山のように積まれて売られている光景もよく見かけます。
特に熱中症対策として飲んだり、具合が悪い時に飲んだりすることも多く、天然のスポーツドリンクのような位置付けです。
ココナッツジュースの魅力はなんと言ってもその味と、成分です。

上から見たココナッツジュースの写真
上から見た画像。ココナッツを割るとジュースが出てくるので、ストローを刺して飲む

ココナッツジュースの味は、土壌によっても左右されるようで、国によって味が違うのだそう。
マレーシアで私が飲んでいるココナッツジュースは、薄味の優しい味わいです。
その中でもまだ充分に熟していない若いココナッツの実のジュースは少し青臭く、充分熟したココナッツの実の中に入っているジュースは甘みを強く感じます。
個人的には、熟しているココナッツの控えめでありながらも、甘みを感じるジュースが好みです。
薄味であることが逆に飲みやすく、ごくごくと飲めるのも嬉しいポイントだと感じています。

ココナッツジュースの味を「まずい」「薄いスポーツドリンクのような味わい」と感じる方も多いようですが、ある意味正しいと思います。
日本で飲めるココナッツジュースは、実が若いうちに収穫されていると思われるため、充分に熟したココナッツらしい甘さが出ていないのかもしれません。

また、パックに入っているココナッツジュースは加工をしていることも多く、天然の甘さが失われている可能性もあります。
腐敗防止、安定させる必要性などの理由から加工の必要性も理解できますが、天然の美味しさそのものではなくなってしまうのは残念です。

ココナッツジュースは、カリウムやミネラル、電解質を多く含むそうです。私は生物学や化学はあまり詳しくありませんが、浸透圧が体液とほとんど同じため、水分や栄養分を効率的に吸収しやすいのだとか。
マレーシアでも、天然のミネラルウォーターとして、汗をかく作業をした後や、特に暑さが激しくなる乾季、熱が出たときなどに飲む人が多い気がします。
マレーシア人の友人も「暑い日はココナッツジュースを飲んだら良い」と言っています。
私が病気で寝込んだときには、友人により大量のココナッツが提供されたことも。
そんなとき、ココナッツジュースがスポーツドリンクのような位置付けだとしみじみ感じます。

ココナッツのイラスト

私たちにとって、強い味方であるココナッツジュースですが、飲むときには下記の注意点も。

  • とにかく吸収が早い
  • シミになりやすい
  • パックに入っているものは加糖している可能性が高い
  • 無添加のココナッツジュースは腐りやすい
  • ココナッツは硬い

とにかく吸収が早い

屋台にココナッツが並んでいる写真(マレーシア)
ココナッツが並んでいる、マレーシアでよく見る光景

ココナッツジュースは、体内へ吸収されるスピードがとにかく速いのです。先ほど紹介したように、体液の浸透圧と、ココナッツジュースの成分がほとんど同じことが原因なのか、飲んだ後であっという間に吸収される印象があります。
このことの何が注意点なのかと言いますと、飲んだ後ですぐにトイレに行きたくなる可能性が高くなるのです。

例えば、飛行機の中やバスの移動中、高速道路の走行中など、なかなかトイレに行きにくい場面でココナッツジュースを飲んだ場合、後で後悔することになりかねません。
私はマレーシアに来たばかりの頃、ココナッツジュースの吸収の速さを知りませんでした。
そのため、車での長距離移動中に大きな実のココナッツジュースを飲んでしまったのです。
その後すぐトイレに行きたくなったのですが、ちょうど高速道路で走行中。簡単にトイレに寄れる状
況ではなかったため、次のサービスエリアまでひたすら苦しむことに……。
それ以来、ココナッツジュースを飲むタイミングを考えるようになりました

シミになりやすい

ココナッツジュースは透明ですが、白い布に付くと、ジュースがついた場所が黒っぽいシミになります。
白いTシャツを着て、ジュースを飲むときは要注意です。
ちょっと面倒なのが、黒っぽいシミができるまでに時間差があること。
忘れた頃に「あれ?何このシミ?」と気づくこともあります。
特に、無添加のココナッツジュースはシミになりやすいので、お気に入りのTシャツで飲むのは避けましょう。

・パックに入っているものは加糖している可能性もある

ココナッツジュースはパックに入ったものもあり、スーパーなどに売られているので、気軽に購入できます。
ただパックに入っているものは、100%天然の無添加ではなく、加糖など少し加工されていることも少なくありません。
実際私は「ココナッツジュースは体に良いから」と心がけて飲むようにしていたのですが、パックのタイプが加糖していることに気づいたのはしばらく経ってからです。
知らずに飲み続けていたら、糖分の取り過ぎになっていたかもしれません。
パックのものは、手軽ですが飲む前に、加糖タイプかそうでないかををきちんと確認することをおすすめします。

無添加のココナッツジュースは腐りやすい

無添加のココナッツジュースは腐りやすいので要注意です。
マレーシアの暑い気候も相まってココナッツの実を開けた後、すぐに飲まなければあっという間に腐ってしまいます。
ココナッツの実を一度開けた場合、その場で全て飲み干すか、飲みきれなかったものは冷蔵庫で保管するかしなければなりません。
そして冷蔵庫に保管していても、できるならその日中に飲んだほうが安全だと感じています。
ココナッツジュースが腐ってくると、腐敗臭がしたり、とろみができたりします。
飲んだときに違和感を覚えた場合、すぐに捨てましょう。

・ココナッツは硬い!

屋台の店先でココナッツを割る様子(マレーシア)
屋台の店先でココナッツを割ってもらっているところ。大きな包丁で一気に割ります

ココナッツはとても硬いので、自宅にある普通の包丁では太刀打ちできません。
マレーシアの一般家庭には、比較的大きなサイズの包丁があるので問題ありませんが、持っていない場合、自分で開けるのは諦めてその場で開けてもらいましょう。
余談ですが、マレーシアの一般家庭に大きな包丁があるのは、日常的にチキンを捌いたり、ドリアンを開けたり、ココナッツを割ったりするからです。
我が家にも一本あります。

マレーシア・クアラルンプールの人気観光スポット、セントラルマーケット付近屋台
クアラルンプールの人気観光スポット、セントラルマーケットの近くで見かけた屋台

例えば、首都クアラルンプールでも道端でココナッツを山積みにして、ジュースを売っている屋台を見かけることも。
観光の途中で、水分補給をしながらローカルな気分を味わえるので一石二鳥です。
また、ローカルのフードコートでも天然のココナッツジュースをオーダーできます。
ココナッツの実をコップ代わりにそのまま出されることも多いので、私は、マレーシアに旅行に来た友人を連れて行くことが多いです。
友人たちは常夏感溢れるココナッツのビジュアルに「旅行に来たぞ〜」という気持ちになるのか、心なしかテンションが上がっているように感じます。

ただココナッツからプラスチックのコップに移して渡されることもありますが、その時はガムシロップが入れられることも少なくありません。
コップに入れてもらう場合は「砂糖なしで」と伝えると確実です。

日本では、コストコでヤングココナッツを売っているのを見かけました(産地は分かりませんが)が、場所によって違いがある可能性もあります。
また、パックのタイプだと、カルディや業務用スーパーで売られているのを見かけます。

熱中症対策としてスポーツドリンクを飲む方も多いですが、中には「甘すぎる」「砂糖の取り過ぎになる」と心配している人も少なくありません。
天然のココナッツジュースは、甘すぎず、カリウム、ミネラル、電解質などが豊富で、体液に近いと、嬉しいことが揃っています。
もちろんどんなに良いものでも、飲み過ぎはよくありませんが「自然のパワーって本当にすごいなあ〜」と、感動してしまいます。

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マレーシアと日本と行き来しています。マレーシアには美味しくて個性的なトロピカルフルーツがたくさん!初めは食べるのに勇気のいるものもありましたが、地元の人と一緒に過ごすにつれてだんだんと魅力にはまってしまいました。 そんなフルーツ情報や食べ方などを、マレーシアの出来事を添えてお伝えしたいです。

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